施設概要

基本理念

人間は社会的存在であるから、施設においても常に一般社会に向けて、一歩一歩近づくように支援すべきである。どんなに障がいが重いといえども、社会への志向を拒否してはならない。社会に自立するためには、目標に対する積み上げが必要である。

(1)利用者の権利擁護

（イ）人権への配慮は、もっとも基本とする事項であり、すべてのサービスを提供するにあたって共通して関係してくる事柄である。サービス提供者（支援スタッフ等）と受け手である利用者とが情報を共有し、相互の信頼関係を厚くすることが肝要である。
（ロ）利用者のプライバシーの保護や基本的な人権の保障を確保しつつ、利用者個々の可能性を尊重しながら、日常生活上の援助、日中活動支援を行うことにより、利用者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように、社会との接点を大切にした生活範囲の拡大に努力し、支援しなければいけない。
（ハ）提供されるサービスの内容について、自分の意志や意見が自由に言えることはもちろん、利用者の満足度を考慮しながら苦情や不満にも迅速に対応し、積極的に解決しなければならない。
（ニ）提供されるサービスの情報の公開は、利用の手続きからサービスの具体的提供方法、その種類と内容、または、不都合が生じた時の改善方法など、いつでも公開しなければならない。

(2)自己決定の尊重

自己決定の尊重や、自己選択への支援は、すべての利用者に適用されなければならない。障害が非常に重いということで、これをおろそかにしてはいけない。

(3)利用者主体のサービス

（イ）サービス提供の基本は、利用者一人一人の意志を最大限に尊重し、利用者のニーズを満たすことである。そのために、施設から提供される情報をもとに、自ら選択すべきサービスが容易に理解でき、その上で自己決定できるような、インフォームドコンセントが必要となる。
（ロ）個別支援計画は、常に一貫したサービスが継続的に提供、実施されることが重要であり、このことを実践するためには、その支援計画が利用者のニーズを十分に反映し、職員（支援スタッフ）の共通理解のもとで作成され、利用者の生活の質の向上につながるものでなければならない。
（ハ）提供するサービスの改善が必要になったときや、新しいサービスが必要になったときは、迅速に対応し、個別支援計画に反映させなければならない。

(4)地域に開かれた施設

社会資源として、施設の利用者のみならず、障害者を含む地域住民の福祉サービスにも努めなければならない。そのために、施設の専門性を生かした、情報やサービスの提供をしなければならない。障害者が地域生活を営むためには、地域住民の理解と協力が必要不可欠だが、施設が地域の拠点として役割を果たすことにより、施設利用者の地域生活を容易ならしめることにつながると考えるから、地域に開かれた施設となるためには、施設、施設の利用者と地域住民、関係機関が相互の関係を作り、施設や地域福祉のサービスの向上に努力しなければならない。

目的

利用者一人一人が望む、多様な福祉サービスの提供は、利用者の意向を尊重し、総合的に提供されるよう創意工夫されなければならない。この過程の中で、利用者が、個人の尊厳を保持しつつ、心身ともに健やかに生活を営み、しかも、その有する能力に応じ自立した日常生活を地域社会において営むことができるよう支援することを目的とし、次の社会福祉事業を行う。
(1)　第一種社会福祉事業
(イ)　知的障害児施設上の原学園の設置経営
(ロ)　知的障害者更生施設上の原学園成人寮の設置運営
(2)　第二種社会福祉事業
(イ)　知的障害児指定短期入所事業上の原学園の設置経営
(ロ)　知的障害者指定短期入所事業上の原学園成人寮の設置運営