上の原学園では新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症対策としていくつか新しい試みを行っていますが、今回は低濃度オゾン発生装置をご紹介します!
こちらの装置はオゾンの作用によって空気中のウイルスを不活化することができ、殺菌や消臭の効果もあります。
今年の新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、施設内での集団感染のリスクを少しでも抑えようと利用者さんの普段利用している食堂やホール、職員が多く利用する職員室などに設置しています。
この装置は装置内の金属の電極に電圧をかけることで放電現象を起こし、オゾンを発生させる仕組みになっているそうです。
オゾンは酸素(元素)が結びついてできる不安定な分子で、空気中の酸素や水蒸気が放電現象の影響を受けて変化することでオゾンを生み出します。この過程でマイナスイオンも発生していて、マイナスイオンが空気の流れを生み出すことでオゾンを拡散させます。こうして書くとなんだか化学の授業のお話みたいですね。
オゾンにはとても強い酸化作用があり、その強さはほぼすべての元素と結びつくことができるというフッ素に次ぐ強さだそうです。その性質によって空気中の菌やウイルス、においの元となる物質に結び付き、酸化させることでそれらの物質を分解することができます。
そのような強い力を持っている為、あまり高い濃度のオゾンは有毒となってしまい本来は濃度の管理が必要になるそうです。
そう聞くと一瞬不安に思われるかもしれませんが、この装置は設計上オゾンの濃度を問題ない範囲で低く抑えてくれるため、人体に影響なく安全に使用する事ができます。また発生したオゾンは物質と結びつく際に分解されて酸素に戻る上に元々が不安定で酸素に戻りやすい性質のため、オゾンが増え続けるということもありません。
なんだか少し難しいお話になってしまいましたが、化学物質のように残り続けることもなく自然に近い形で除菌や消臭をしてくれるのでとっても心強いですね。
上の原学園のように集団で生活、活動をしているところでは、衛生面や、感染をいかに抑えるかという点は常に課題となります。
利用者の皆様に安全で健康に過ごしていただけるように、今後もさまざまな工夫を重ねていきたいと思います!